iPhone 11 Pro で最新の ShiftCam を試す

写真・文/写真家 三井公一
iPhoneのカメラ機能を大幅に拡張できるレンズ付きケース「ShiftCam」。最新iPhoneシリーズに対応するブランニューモデル「ShiftCam2.0 for iPhone 11」がついに日本に上陸!さっそく自分の「iPhone 11 Pro」に装着して街に繰り出した。
「iPhone 11 Pro」はご存じのとおり3つのカメラを搭載している。35mm判換算で、13mm相当F2.4の超広角カメラ、26mm相当F1.8の広角カメラ、52mm相当F2.0の望遠カメラだ。画素数はいずれも1200万画素となっている。この3つの画角を使えるだけでもスゴいことだが、「ShiftCam2.0 for iPhone 11 Pro」を装着すればさらに写真表現の範囲がグンと拡がるのだ。
搭載されているレンズは「CPLフィルター」、「180°魚眼レンズ」、「10倍マクロレンズ」、「20倍マクロレンズ」、「4倍望遠レンズ」の5種類だ。使うのはカンタン。ケースに装着されているレンズ部を指先でスライドするだけ。きちんとアライメントが取れた位置にレンズがスナップされるので、よくあるクリップ式レンズのように装着が面倒なことがないのがいい。すぐセットできるのでシャッターチャンスを逃さないのである。ケースは2mの高さからの落下テストにも耐える耐衝撃性を備えており、今回からカラーがブラックだけでなく、クリアバージョンもラインナップされた。
超広角カメラ用に「CPLフィルター」を新装備
13mm相当というとても広い範囲を写すことが可能なカメラ用に「CPLフィルター」を装備した。このフィルターはいわゆる偏光フィルターと呼ばれるもので、反射を抑えてクリアな写真を撮ることができるのだ。例えば水面やガラスなどの写り込みを低減して中をクッキリと写し出したり、空の青さをより深く印象づけることが可能になる。この機能がiPhoneで味わえるのはとてもうれしいことだ。二重になっているフィルター枠を回転させながら、効果をiPhoneのディスプレイで確認してシャッターを切ればOK。誰でもヌケ感のあるシャープな写真を撮影することができるのだCPLフィルターの効果や使い方についてもっと詳しく知りたい人はこちらのサイトも参考にしてみるといいかもしれない。
瀟洒な洋館を撮影したカットだが、1枚目はiPhone 11 Proの超広角カメラだけで撮ったもの。2枚目は「CPLフィルター」をスライドさせたもの。ガラスの反射が薄れて部屋の中が確認できる。
iPhone11Pro超広角カメラ で撮影
CPLフィルター適用
ShiftCam CPLフィルター + iPhone11Pro超広角カメラで撮影
夕暮れ時の河川敷。ちょっとヌケ感があって色乗りが濃厚なカットが撮りたくなった。そこで「CPLフィルター」を試してみた。1枚目はどことなくパンチがなく普通の印象だが、「CPLフィルター」をかけた2枚目はコントラストも高く色合いもコッテリとした。また空も中央部分がググッと迫力が増したカットとなった。効果の具合はフィルターを回転させて確認しながらシャッターを切ろう。
iPhone11Pro超広角カメラで撮影
ShiftCam CPLフィルター + iPhone11Pro超広角カメラで撮影
おなじみの「180°魚眼レンズ」も面白い
「ShiftCam2.0 for iPhone 11」は「CPLフィルター」だけではない。前モデルでも定評があった「180°魚眼レンズ」ももちろん搭載されている。カチッとベースプレートをスライドさせるだけでフィッシュアイワールドを簡単に味わうことができる。狭い場所で使うと効果満点だ。
再開発真っ只中の渋谷。新装オープンした商業ビルを「180°魚眼レンズ」で撮った。行き交う人々はもちろん、ビルのてっぺんまでこのレンズは楽々と飲み込んでくれた。アイディア次第で面白いカットを撮れるのがこのフィッシュアイだ。
ShiftCam魚眼レンズ + iPhone11Proで撮影
役立つ2種類の10倍&20倍「マクロレンズ」
花や生き物、そしてネイルやホビー撮影などに役立つのが10倍と20倍の「マクロレンズ」だ。このように植物をクローズアップ撮影しても面白い。水滴に写る風景までしっかりと確認できるシャープさだ。写真はiPhone 11 Proの1倍、2倍、そして「10倍マクロレンズ」、「20倍マクロレンズ」で撮ったものだ。
iPhone11Pro 標準カメラで撮影
iPhone11Pro 望遠カメラで撮影
ShiftCam 10倍マクロレンズ + iPhone11Proで撮影
ShiftCam 20倍マクロレンズ + iPhone11Proで撮影
素早くセット可能な「4倍望遠レンズ」が心強い
iPhone 11 Proのデジタルズームは画質が向上し、以前のモデルよりシャープな写真を撮影できるようになった。しかしShiftCamの「4倍望遠レンズ」も実に使いやすい。パッとレンズ部をスライドさせるだけで瞬時に4倍になるからだ。iPhone 11 Proのディスプレイ上で指をスライドさせる必要がない。絵も精細感があり色再現性もなかなかのものだ。写真はiPhone 11 Proの1倍、2倍、そして「4倍望遠レンズ」で撮影したカットとなる。
iPhone11Pro 標準カメラで撮影
iPhone11Pro 望遠カメラで撮影
ShiftCam 4倍望遠レンズ + iPhone11Proで撮影
ShiftCam 2.0 for iPhone11Proはブラックが11,000円、クリアーが12,000円(税込)。これで頑丈なケースにCPLフィルターと4つの画角が手に入るのであれば安い投資である。
著者:三井公一
フォトグラファー。iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影している。2016年に来日したアップル CEO、ティム・クック氏公式ツイートの写真撮影も担当。2019年にも彼のツイートに作品が使用された。カメラ、レンズメーカー、携帯キャリアの撮影やセミナーも行う。
公式サイト:https://www.sasurau.com/
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